【完】青春PLAYBALL!!
柚が走っていった先は、神社の売店。


「尚哉、これ買って」


柚が振り返り、俺におねだりをする。


「いや、買ってって・・・どんなのだよ?」


柚の後ろから、柚が買ってと言った物を覗き込む。


「これこれ」


柚が笑顔でゆび指す先には、『勝』と書かれた朱色のお守りがあった。


「勝守り」


柚は俺の顔を見て、目をまんまるくして、ニッと微笑む。


「へえ・・・こんなのあるんだ」


柚のうまい口車に乗せられて、いつの間にかそのおまもりを買ってしまっていた。


「ごめんね・・・じゃなかった。ありがとう!」


柚は、お守りを顔の横に持っていき微笑んだ。



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