【完】青春PLAYBALL!!
「じゃあ、私も。すいません、この勝守りの青を下さい」


「え?」


「いいからいいから」


柚は青の勝守りを買うと、俺に渡してくれた。


「くれるの?」


「うん。始めからそのつもりだったんだよ」


柚が恥ずかしそうに微笑んだ。







帰りの電車に揺られながら、柚は嬉しそうに勝守りを眺めていた。


「これ持ってたら本当に試合、勝てそうな気がするね。これ、スポーツバッグにつけるんだ」


柚のその言葉を聴いて、ドキっとした。


「三先のは、どうするんだよ?」


一緒につけて欲しくないって、胸がムカムカした。


「あれは、もう・・・・・・」


柚の表情が一瞬にして変わる。




「三先とはもう・・・一緒にいられないから・・・・・・」


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