【完】青春PLAYBALL!!
LASTGAME!!
朝もやのかかるグラウンド。



マウンドに立ち、ネットに向かってボールを投げる。


「尚哉!」


後ろから俺を呼ぶ声。

俺は笑顔で振り向く。


「珍しいね。尚哉が私より早く朝練に来るなんて」


「うん。自転車で来た。バスよりも早く来られるし」


「ふふ。なんだか私に似てきた?」


「かな?」


柚はネットに入ったボールをかがんで取ると、俺に向かって投げた。


そしてマウンドにいる俺に向かって一歩一歩、歩みよった。


「こうして隣で並ぶと・・・やっぱり尚哉おっきくなったんだなって思う。初めて会ったときはそんなに変わらなかったのにね」


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