【完】青春PLAYBALL!!
7時20分。

土根高校前の駅に到着した。


駅からは古びた土根の校舎の三階が見えた。

遠くからでも古びた様子が分かるほどだ。


綾に案内されて校舎に近づくと、校舎の所々に蔦が伝っていた。

本当に古い。

校門から敷地内に入ってすぐの駐輪場に見慣れた二人がいた。


「まもりちゃん、汐崎さんおはよう!」


修平がはじける足取りで柚とまもりに駆け寄っていく。

綾をチラっと見ると、なんだか面白くない表情で二人を見つめていた。


「ねえ、尚哉。どっちが汐崎さん?大きい方?小さい方?」


「・・・・・・大きい方かな」


「ふうん。あれが汐崎さんか」


柚を『あれ』という綾に苛立ちを感じた俺は、立ち止まっている綾を置き、柚とまもりの側へ歩み寄った。


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