【完】青春PLAYBALL!!
バタンッ!


勢いよく閉めた扉は大きな音を立てた。


「うわあ・・・ペタペタはりつく」


柚が気持ち悪そうに体に張り付く練習着をつまみ、引っ張る。


「思ったより勢いよく降ったからな」


俺は帽子を脱ぎ、近くに置いてあったパイプ椅子に座った。

二人漕ぎで思ったよりも体力を消費していた。


「制服に着替えようかな・・・なんか気持ち悪いし」


柚はチラリと俺を見た。


「え?何?」


「あの・・・見ないでね?」


「見ねえって。でも何で今更照れてんの?あの時平気だったじゃないか?」


「ああ・・・・・・。あれは、強がり」


柚は眉を下げて情けなさそうに笑った。

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