【完】青春PLAYBALL!!
「なんかさ、俺、昨日の柚の言葉でやる気でちゃったんだよね」


「やる気?」


「そう。俺さ、本当は高校では野球するつもりなかったんだ」


「え?そうなの?」


柚の驚いてる顔が声からでも分かるくらい。

そのくらい柚は大きな声で叫んだ。


「今日からもっと本気になって練習してみる。勝つための練習っていうのかな・・・・・・。甲子園で優勝するのはまだきついけど、俺も三先と戦ってみたくなったんだ。汐崎となら・・・野球やっていけるかも」


そらした顔を柚に向け、俺は微笑んだ。


柚は目をまん丸くして俺を見つめた。


「汐崎と同じくらい声出して、汐崎と同じくらいバット振って、汐崎と同じくらい飯も食う」


「ちょっと。いくら私がご飯食べるからってそれはひどいんじゃないの?」


柚が俺の腕を肘でつついた。


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