【完】青春PLAYBALL!!
「いや、俺こそゴメン。しばらく休んだらキャッチボールくらいできると思うからさ」
「ううん、いいんだよ無理しなくても」
柚が手を止め、俺を心配そうに見つめる。
「いや、俺決めたし。お前と一緒に練習する」
柚は何も答えなかったが、勢いよく動くタオルが柚の気持ちを語ってくれているようだった。
「自転車貸して。置いてくる。木波はベンチにでも座って待ってて」
柚は持っていたタオルを俺に渡して、自転車にまたがった。
「それ、使っていいよ。少し使っちゃったけど。汗ふいちゃって」
柚はニッと笑うと颯爽と自転車を漕ぎ自転車置き場の方へと向かった。
柚の水色のタオルには犬のキャラクターがついていた。
「あいつ、犬好きなのかな・・・・・・」
俺はベンチに体を伸ばし寝転がった。
顔の上に乗せたタオルからは、やわらかい、ふんわりとしたいい香りがした。
香りが鼻に入り込んだ瞬間、妙に気恥ずかしい気分になって、そのタオルを顔から離し、じっと見つめた。
まぬけな犬のキャラクターとしばらくにらめっこをした後、体をがばっと起こした。
「ただのタオルじゃん」
俺はそんな思いを振り切るかのように、ゴシゴシと顔の汗を拭った。
「ううん、いいんだよ無理しなくても」
柚が手を止め、俺を心配そうに見つめる。
「いや、俺決めたし。お前と一緒に練習する」
柚は何も答えなかったが、勢いよく動くタオルが柚の気持ちを語ってくれているようだった。
「自転車貸して。置いてくる。木波はベンチにでも座って待ってて」
柚は持っていたタオルを俺に渡して、自転車にまたがった。
「それ、使っていいよ。少し使っちゃったけど。汗ふいちゃって」
柚はニッと笑うと颯爽と自転車を漕ぎ自転車置き場の方へと向かった。
柚の水色のタオルには犬のキャラクターがついていた。
「あいつ、犬好きなのかな・・・・・・」
俺はベンチに体を伸ばし寝転がった。
顔の上に乗せたタオルからは、やわらかい、ふんわりとしたいい香りがした。
香りが鼻に入り込んだ瞬間、妙に気恥ずかしい気分になって、そのタオルを顔から離し、じっと見つめた。
まぬけな犬のキャラクターとしばらくにらめっこをした後、体をがばっと起こした。
「ただのタオルじゃん」
俺はそんな思いを振り切るかのように、ゴシゴシと顔の汗を拭った。