純白の翼

「………君が風花に出会ったのは、本当に偶然か?」
廊下を歩く僕に、静かに零は言った。
「………偶然だよ。」
「力有るものは引かれあう。君は何を隠しているんだ?」
僕は乾いた笑い声を上げた。
「誤解されるのは困る。僕は、少し普通より頭がいいだけだよ。」
訝し気な顔を零はする。
「だが、あの会話では…」
「ただの、偶然だ。」
そうきっぱりと断言すると、零は口をつぐんだ。
多少強引だったかもしれないが、彼に知られるのには、抵抗があった。
僕は、不完全な人間なのだから…
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