純白の翼
僕は、数多の弾丸が三善を襲うのを、円の外で呆然と見つめていた。
手に汗が滲む。
狐火は、三善の身体を包み込むが。

「甘いっ!!」

………ずしゃっ!

三善の周囲の狐火が消し飛んだ。
「その程度か?零?」
造られた風圧が零に当たる。
零は、前で交差させていた腕を前に出した。
それにより、空気の流れが変化する。
銀色の風がナイフのように鋭く三善に向かう。
三善は片手を伸ばすと、手の平を横に払う。
すると、かまいたちは簡単に消え去った。
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