純白の翼
零は、その隙をついた。
宙返りで三善の背後を一瞬でとると、彼の背中に落下の勢いのままの回し蹴りがいった。

三善が、円の端に飛ばされる。

零に、いつの間にか、二本の尾が出現していた。
それは、鈍く銀色に輝く。

「破。」

不意に、低い声が響いた。
爆発が起こる。
それに弾かれ、零は床に叩き付けられた。
「勝負有りだな。」
三善が見下ろす。
「…………全く、先生はたちが悪い。」
零は、ぼそっと呟いた。
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