純白の翼
「近藤君、早乙女ちゃんを連れて、僕と一緒に来てくれないかな?
最後の特待生と会わせてあげよう。
零、君も来るんだ。」
「俺もですか。」
「聞くところによると、入学してから全然話してないようじゃないか。
いい機会だし、腹を割って話したらどうなんだ?」
「………分かりましたよ。」
綾野の強張った顔に、僕は嫌な予感しかなかった。
「最後の特待生って、先生が前に言ってた魔女ですよね?」「そう。現代では希少な存在である、魔法の継承者だ。」
三善は、月明かりに照らされながら、笑みを浮かべた。
それが、悲しげに見えたのは僕の錯覚か幻だったろう…