純白の翼
「そこまでばれてるなら仕方ない、端的に言おう。
君と千春君には、私への協力を依頼したい。
綾野君と上条さんにはギブアンドテイク…協力の代わりに二人の願いを叶えているんだ。」
「目的にもよる。」
「私は、若い時に心臓を一人の堕天使に盗られてね。
それを取り返すのが目的だ。」
三善は、真剣な目を千秋に向けた。
「条件がある。」
千秋は、指を三本立てた。
「一つ目、俺が協力しても千春は自由意思に任せる事。
二つ目、俺と千春を分断している術を今すぐ解くこと。
三つ目、早乙女風花の安全を守る事。」
三善は意外そうな顔をした。
「早乙女さんか。」
「とぼけるな。風花が何に関わってるか知らないが、国の管理下にあるのを引っ張り出して来たんだ。
大方目的とやらに影響するんだろう?」
三善はため息をついた。
「了解。」