純白の翼

眩しい。
白い光が瞼から透けて、目に刺さる。
余りの眩しさに、思わず目を開けて起き上がると…

僕はえ、と間抜けな声を上げた。
「グッモーニン」
「おはようございますっ」
ダイニングには、綾野が我が物顔で座り、上条がせっせとキッチンで何かをこしらえていた。

「……………。」
冷や汗が背中を伝う。
「貴方も隅に置けませんね、妖怪とはいえ女子の部屋に泊まるなんて。」
冷ややかだが愉快そうなその声に、ゆっくり横を向くと、

風花が、体育座りで瞬きもせずに隣で固まっていた。

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