純白の翼

四人で食卓を囲む羽目になるなんて昨日は予想も出来なかった。
…あんなに険悪だったよな?
三善の関係者はこれだから嫌だ。
昔からあいつに関わってろくな目にあった記憶がない。
思わず溜息をつくと、「奇遇だな、俺もだ。」と斜め前から返された。
(コイツ、俺に喧嘩売ってるのだろうか…)
「人をからかうのは我等狐の本分。」
うわ…
にやりと満面の笑みを浮かべた金髪の美少年の頭に耳がひょっこり生えたのを見て、僕は一瞬殺意を覚えた。
「…で、用件は何だよ?」
控えめな上条と、無口な早乙女が一緒だと、このままではコイツとの会話がエンドレスになってしまう。
「実に愉快だな。」「五月蝿いっ」
綾野零の読心術を教えなかった三善に、今度絶対一発殴ろうと心に誓った。


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