王国ファンタジア【雷電の民】
そう。
『悪夢』
だった。



ドラゴンとの戦いで俺は利き腕である右手を失ったのだ。





《この国を守れない…!この体じゃ仲間も、部下も、愛する人も守れない!何も…っ、できない!!》



無力な自分を責め、絶望感に蝕まれつつあった。

そんな時聞こえてきた各地の部族に使者を派遣するという話。聞けば、各部族から人を出してもらい討伐隊を組織するという。それは俺にとっての希望の光だった。





俺は国王に直訴した。

重傷を負った俺は戦闘に加わることはできない。
ならば、せめて。
せめて別の形で戦いたい。







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