王国ファンタジア【雷電の民】

篭るといってから2日目に、ベッドにただ寝たままなのも暇なので地下にあるという工房を覗いてみると、張り詰めた空気が漂っており、とてもじゃないが、声を掛けられる雰囲気ではなかった。



そして、3日目の今日焦る気持ちを持て余しながら彼女を待っている。

ペタンペタンと音がして、3日ぶりに彼女が姿を現した。

ふう〜と大きく息をついて

「兄ちゃん、腹減った!」

第一声がそれだ。思わず手が出たのは致し方ない(ことにしておこう)。

「いった〜っ!兄ちゃん、ひどっ」

「うるさい、人を3日も待たせておいて第一声がそれか」

「くっ、待たせてゴメン」

「よし。で、何を造ってたんだ?」

「ああ…」


と、彼女が手にもっていたそれを掲げてみせた。

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