奏
あいつ…名前は、あき。
照れ臭くってなかなか面と向かって
名前を呼べないけど
あきもなかなか私の名前を
呼んでくれはしないけど
たまに呼ばれると
嬉しかったりするのは
あいつには言わない。
仲良くなった切っ掛けは
小6のクラス分けの日。
そんなに規模も大きくない筈の
同じ小学校に通っていたのに
それまでは話したことも無かった。
でも今やあきの存在は大き過ぎて
私の中でこんなに大きな存在に
なってしまったのか
私にも実はよく解らない。
ただ解っているのは
私にとって彼は
1番仲良しの男の子で
1番の私の理解者で
1番大事な友達だということ。