SKY
偶然は作るもの
「久し振りだなぁ~!元気してたかぁ??」


「まぁな。春磨こそ、どないやねん?」


「・・・ぼちぼちやなぁ。しかし・・・族引退してから早10年かぁ?」


「せやなぁ。麗奈と別れて、10年かぁ?」


「お前・・・名前出すなや!」


俺は実家を出て、隣の市に引っ越した。


で、久しぶりに引っ越しした市に住んでると聞いてたカケルと飲みにきたんや。


「しかし・・・カケルがバーテンかぁ?笑えるわ!!」


「うっさいのぅ!俺の酒は愛がこもってるからすげぇー美味いって評判なんだぞ!」


「・・・キモイのぅ」


俺等も、30歳手前。


そろそろ落ち着きたい、お年頃です(笑)


「いい加減、春磨さぁ・・・ちゃんと女作れや?」


「お前に言われたくないわい!カケルこそ女作れよ?」


「う~ん。俺はシェーカーが女やから今はええわ!」


「ぷっ!何かっこええ事、ぬかしてんねん!!」


俺もカケルも寂しい男なんすよ(笑)


いつまで経っても、過去を引きずって・・・


カケルは結局麗奈に告白する事無く・・・コイツの青春は最後にコテンパに麗奈にしばかれて終わってもうて。


「カケルのその抜けた歯は、なんでそのままやねん?」


こいつ麗奈にしばかれて、歯が折れたんや(笑)


そこまで、しばいた麗奈も凄いけどな。


「・・・勲章とでも言っておこうかぁ?」


「何の勲章や?」


「俺がまだ、麗奈の事想ってるって勲章」


「・・・バカじゃなぁ」
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