SKY
麗奈の誕生日に他の女と一緒にいるだけでおかしいだろ?


「今日で最後や。もう、しつこくせんから・・・」


「わかった。プレゼント、選び終わったらそれで帰るで」


1人じゃ結局決められん俺はレイナに見立てをしてもらう事にした。


やましい気持ちがあってこいつとおるわけじゃない。


すぐ選んで、すぐ帰る。


そう思ってたんや。


レイナ自身も俺に入れ込んでたから、これを気に大人しくなるやろって・・・


「これ何かどうや?」


「・・・イメージちゃうなぁ」


仕事が終わって昨日の駅デパとは別のデパートで指輪選び。


いくら場所を変えて見ても置いてある物はあまり変わらん。


「ダイヤとはどうやろ?」


「もう、贈ってあるから却下や」


「そ、そうなん・・・」


いくらレイナが選んでも、結局それを買う事なんかできん。


他の女が選んだプレゼントなんかあげれるはずがないんや。


・・・早く気付くべきだったんや。


「いくら探しても無いものはしゃーない。帰るか」


「・・・もう?」


「時間、遅くなると困るからなぁ」


「・・・ご飯、ご飯ぐらい時間あるやろ?ぱっと食べるから、一緒にご飯行こう?」


「はぁ・・・1時間しかお前にはあげれんで?」


俺のエゴで連れまわした。


それだけ、それだけの気持ちで飯を奢ったんや。




< 194 / 285 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop