SKY
「麗奈、ごめん。ほんまにごめん」


部屋に着くなり謝り倒した。


「理由があるやろ?何で」


「仕事場の連中に飲みに誘われて・・・断れんくて」


「・・・何で連絡できなかったんや?電話が無理でもメールくらいできるやろ?」


「すまん。カラオケにも行ったもんだからできんかった」


すべてウソや。


ウソつくしかなかった・・・


「女と・・・いたやろ?」


「・・・え?、野郎連中やで」


「女がおったから、連絡できなかったんやろ?」


「ちゃう。やましい事なんか一切ない。野郎しかおらんかったもん」


「もう、ええ。帰って」


それ以上話す事無く俺は麗奈に背中を押されて部屋を追い出された。


「麗奈!話そうや」


ドア越しに何度も麗奈を呼んだ。


静まり返った麗奈の部屋からは声が漏れる事は無かった。


麗奈の顔・・・


泣いた後でぐちゃぐちゃやった。


目も腫れて・・・


その後も何度俺が連絡しても一方通行。


たまーにしか返信がない。


当たり前やな。


何度も詫び入れて・・・


麗奈も俺の事殴ってくれれば良かったんや。
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