SKY
きっと、凄く悩んだ結果がこれなんだと思う。


悩んで、苦しんで、


悩ませて、苦しめた。


俺が取った軽率な行動が、軽いものじゃなくて重いものだった。


麗奈を想い過ぎて、些細な事を見逃した。


麗奈が俺を責めても、俺は麗奈を責める要素なんかない。


麗奈が別れを選ぶなら、引くしかなかった。


「そっかぁ。そうだよなぁ・・・お前の誕生日、遊び回ってたんだし。嫌われてもしゃーねぇか」


「そういうんじゃないの・・・」


「ほんとに別れたいの?」


「・・・うん。本当にごめん」


‘ごめん’


その一言が俺の心に響き渡った。


「分かった。だけど、まだ納得出来ない。ちゃんと麗奈が思ってる事、話して?その後も困らせるような事言わないから」


少しでも・・・ほんのちょっとでも、


まだ、俺を・・・想っていてくれるなら。


麗奈の中に俺がまだ、いるのであれば。





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