SKY
「なぁ、さっき麗奈煙草止めたって言ったよな?それって・・・」


カケルは言った言葉を途中で止めて、俯いた。


「かもしれんなぁ」


麗奈が妊娠してるかも。


そう言いたかったんやろ。


もし、そうだったら・・・


やり直せるんかなぁ。


もう一度、一緒に居る事出来るんかなぁ。


「好きになったもんはしゃーないやろ?応援してや」


「しゃーない。頑張れよ?」


「うんうん。頑張るよ!!」


後ろで麗奈は夏海、静花と恋話で盛り上がってた。


俺、胸が痛い。


ちくちく。痛い。


何度も帰ろうと思ったけど、その反面麗奈の言葉が気になって止まった俺。


どんな形でも麗奈が幸せならそれでいいと思ってた。


けど、そんなのはただの奇麗事。


幸せにしてやりたいのは俺自身の手で。


どんだけ悔やんでも、後悔しか襲ってこん。


先へ進もうとしてる麗奈を俺は引き止められない。


けど、その相手が、目に見えない相手なら?


本当に幸せになれるって言えるんか?










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