SKY
「っ、おまっ・・・」


「麗奈!やめーや」


店から残ってた静花やら夏海やらヨッシーも外へ出てきて、俺は静花に体を起こされた。


「大丈夫かぁ?春磨君?」


「・・・・・・」


口端が濡れてるのを感じた。


手の甲で拭うと、甲は赤く染められた。


「ったく・・・」


唾を吐き、麗奈を見ると、


「ごめん。春磨・・・ごめん。今のは完全にうちが悪い。殴れ。思いっきり殴れ!」


覚悟を決めたかのようにじっと俺を見据えて立ち構えてる麗奈。


「お前は、いつもいつも・・・手加減しねぇーぞ?いいんだな?」


「かまへん。やれや!」


気合ばっかり一端で。


俺が本気でお前を殴れるわけないやろ。


そもそも体調悪いって女を吹っ飛ばす様な男がどこにおんねん!


思いっきり拳を振り落として・・・麗奈が目を瞑ったのを見届け、頬へ軽くビンタした俺。


ぺちんっ!


「・・・何のつもりや?思いっきりやれって言ったやんけ!」


俺は麗奈の頭に手を乗せ、


「いつまで経ってもお前は俺の女だった事んは変わらんやろ?」
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