SKY
公園に着くと、そこには人影が。


「やっぱりここかぁ?」


車を降り、人影に駆け寄るとやっぱり麗奈だった。


「うぁ、ビショビショやんけ!はよ、車のりー!!」


麗奈の手を引いて車に乗せたんや。


「風邪引くから拭けや」


タオルを渡すと、そのままタオルで顔を隠した麗奈。


「何で、帰ったんや?」


「・・・・・・」


お前が何で悩んでるんか、どうせ・・・会った事のないネットの奴の事なんだろうって思ってたけど・・・


「今、麗奈の傍に居る人って誰?俺?それともネットだけが繋がりのアイツ?」


「・・・・・・そりゃ、春磨?だけど」


「だけど?」


「文字・・・だけで恋したことある?会ったことも声も聞いた事なくて。恋・・・したことある?」


「ない」


「じゃ・・・うちの気持ちもわかんないね・・・」


会話はそこで終わり、無言のまま車をだし、部屋へ戻った。


< 249 / 285 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop