SKY
サトシは何も無かったかの様に腰を上げてな俺に言ったんや。


「これくらい許せや春。もうせーへんから今だけ許せや・・・」


サトシはそう言って自分の家に向かったんじゃ。


麗奈はいきなり立ち上がってサトシを呼んだや。


「サトシ君!今のは何や?」


「口にゴミ付いてたから取っただけじゃ。何でも無いわ」


そう言いながら手をヒラヒラさせて自分の家に入ったサトシや。


麗奈は体を反転さして俺を見たんや。


「春磨ぁ・・・どないしよ・・・。ありえん事されてもうた」


ほんまはサトシをしばきたかったけどなアイツの気持ち分かんねん。


サトシも俺と同じくらい麗奈を好きなんや。


しゃーないわ・・・今のは許したるわ。


次手を出したらな死ぬ覚悟せーよサトシ!!


「麗奈。おいでな」


俺は両手をだして麗奈を呼んで抱きしめたんや。


「ごめんなぁ春磨。まさかサトシ君にキスされるとは思わんかった・・・」


「しゃーないのぅ・・・俺が消毒したる」


俺は雨に濡れながら麗奈の唇に残るサトシを俺で埋めたんや。
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