ロンリネス


ご飯を食べ終わり、片づけをし始めた。



『あ、栄一さん! 私が洗うよ!』


今度から家事はできるだけやろうと決めたんだから。



「あ、そう? じゃぁお言葉に甘えて…」


『それから、これからは家事はできるだけやるんで!!』



そう言うと栄一さんはビックリした。



「えっ!?…でも悪いよ」



悪くないっすよ。
だって私



『私は栄一さんたちと〝家族〟と思いたいんです! 家族だったら家事するのはあたりまえでしょう?』



家族。

私には〝家族〟がいなくなったんだ。
だから、せめて栄一さんと栄介は〝家族〟と思いたい。





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