~タイムリミット~
目を覚ました時、私は病院にいた
どうやら車に跳ねられたらしく、奇跡的に助かったらしい
一人部屋の病室に、私と親だけ
正直、あまり顔は見たくなかった・・
何時も私をほったらかしの親の顔なんて
「まったく・・日頃の行いが悪いからだ!!!」
「ちょ、貴方!由美は今意識が戻ったとこなんですよ!?」
嫌・・・
「そんな事は関係ない!大体お前が甘やかすから由美はッッ!」
嫌ッ・・・
「そんなッ・・私は由美の為を思ってッッ・・」
もう嫌ッ!!!!
私は両手で耳を塞いだ
聞きたくない、見苦しい責任の擦り付け合いなんて聞きたくない!!
何時もお父さんは私の事で怒る
お母さんは私をかばって怒られる
でも、二人とも私の事なんてどうでもいい事は知ってる
お父さんは中々帰ってこない
別の女の家に行ってるんだって私は知ってる
お母さんは夜遅くに帰ってくる
仕事をした後、別の男の家に行ってるのを私は知ってる
二人には私は必要ないんだ・・・