星に願いを
『あたし、死んだら星になってあなたの事見てるから』

まだ夏なのにもう毛糸を引っ張り出して。

生まれるのは冬だから。

そう言って小さな手袋を編む優しい君の手。

それから直ぐに僕は君と会えなくなって、僕らの小さな命にも出会えなかったけれど。

白い息を吐き出しながら目を凝らす。


どの星が君なんだろう。

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