【短編】負けず嫌い
優しい日差しに目を開けると、あたしは保健室のベットに寝転がっていた。
あれ……あたし。
状況が理解できないあたしは、ボーっとしていると眠っているあたしの顔を覗きこむように三浦が顔を出した。
「起きたか?」
突然現れた三浦の顔に目を丸くして飛び起きた。
するとそれに驚いた三浦は焦ったようにあたしを無理やり寝かせた。
「馬鹿!寝てろって」
そう言って眉間に皺を寄せて溜息をつくと、ベットの隣にある椅子に偉そうに足を広げて座って腕を組んだ。
その表情はいかにも不機嫌。その表情に視線を逸らすと、三浦は小さく言った。
「…悪かったな」
突然謝られた事に驚いてあたしは、ゆっくりと三浦の方を向く。
すると切なそうな表情で三浦は話し始めた。