無口なdarling【Christmas night】

「あ!」

ピンクゴールドの・・・ネックレス。

「これ・・・」

見覚えがある。

見覚えがあるどころか、毎日つけてる。

「猛にもらったピアスとおそろいだ・・・」


「そうなの。猛と三人で買いに行ったんだけど、そのピアスあげたって言うから」

「三人で!?」


猛・・・


ぱっと猛の方を見ると、ちょっと顔を赤くして「言うなっつーの」とそっぽを向いてしまった。


「ありがとうございますっ大事にします」

そう言ってお辞儀をすると同時にポロっと涙が出た。

「ありゃりゃ泣いちゃった」

だって嬉しいんだもん。

大好きな人のご両親に、優しくしてもらえて。

猛が、こんな機会を作ってくれて。

「本当に嬉しいですっ」

「泣きすぎ。ほら」

猛が服の袖で私の涙を拭いてくれた。


「本当、猛がこんな優しい顔するなんて。澄子ちゃん、猛をお願いします」

ママとパパと目が合う。

「はい!」

答えはもちろん一つだよね。
< 10 / 22 >

この作品をシェア

pagetop