お前は俺の予約済み!!
『……名字?』



『あ、うん…』



こんな風にどこまでも瑠璃のことに結び付けちまう俺は、



やっぱり篤司の言う通り、



「壊れちまいそう」な精神状態なのか……。



ありえねぇはずのことをこうして重ねちまう。



分かってんのに、どうしても知りたくて、確かめたくなって、



俺は真理と名乗る、その子を見つめ、答えを待った。



すると、その子は歩く足を止め、



『……仲河…仲河真理です』



と、ゆっくりと、そしてはっきりと言ったんだ。



……俺の聞き間違い??



いや…違う。



確かにそう答えた声が、



しっかりと俺には聞こえた。



仲河真理……。



瑠璃がよく話してくれた妹だ。
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