お前は俺の予約済み!!
『なんか…すいません…もう部活ですよね??急いでるところに……あたし…』



『別にいいよ…まだ時間あるし…』



『え…でも…ごめんなさいっ…』



『大丈夫だって』



昨日会ったばかりなのに、



なんだかギクシャクしてよそよそしい会話。



ありすちゃんは栗色の長い髪を今日は2つに結わえていた。



昨日は髪を下ろしていたから、なんだか少し印象が違って見える。



『ありすちゃん、髪の毛、今日みたいなのも似合うね。可愛いよ』



『えっ/////』



何気なく女の子をほめるのはいつもの俺の癖みたいなもん。



別にありすちゃんだから特別に言ったわけじゃない。



他の子にだって俺はいつもそうしてる。



ほめられて嫌な気がする女の子なんていないからね。



俺の高感度アップのための手段みたいな、



俺にとって女の子と会話する時の社交辞令みたいなはずなのに、



俺の言葉に照れて頬を手のひらで覆うありすちゃんを、



なんだかすごく可愛く思っている俺がいた。
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