詩集:砂夢

12


うまくいくように潰した気持ちを

上手に捨てることが出来なくて






ほしかった笑顔をもらえてるのに

素直に喜ぶことが出来なかった






さえずるように 君が唄った

ちゃんと響いてたのに

そっと ずれていく






うまくいかなくてぶつかるのを

上手に避けて過ごしたのに





感覚が消えて気付いたのは

触れることも出来ない距離

違う場所で息してた








もう1度踏み込む

歩く音は とても遅くて

だけど君にも 聴こえてる音






生まれる音が 伝わるといい

言葉 みたいに

< 13 / 16 >

この作品をシェア

pagetop