詩集:砂夢

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唄っていたきれいな声は

スピーカーを越えて潰れた




広がっていたきれいな色彩は

モニターを通して途絶えた






僕らは砂みたいに脆いから

この耳で直に聴きいていたくて

いつも側でこの目に教えたい






僕らは覚えるほどに

強くなるから



確かな君を声も姿も

この耳で直に聴きいていたくて

いつも側でこの目に教えたい


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