詩集:砂夢

2

 
君と繋いでいた手が離れて

この手の温度は

どれだけ下がっただろう







指先が凍えてる

でももう感覚はない

ただ指が上手く動かない

君を手繰り寄せたいのに

凍ってしまったように

もがきもせず、止まったまま







引き止めることが出来なくて

手繰り寄せることが出来なくて

君の手は

遠くに行ってしまったみたい








いつか、また

この手を繋いでもらえるように

いつか、また

君の手に繋がるように

この冷え切った手のひらを暖めて

少しでも温かく







いつか

君の手を

温めてあげられるように

 
< 3 / 16 >

この作品をシェア

pagetop