Tears〜硝子細工の天使〜
‡不安を抱いて‡
かほはすぐに祥子に相談をした。
話を聞いた祥子がこんなことを言った。
「彼女もよしきくんの家じゃ遠慮もあるだろうし…
言いにくいこともあるから、私がかくまおうか?
って言ってやったら?
ご飯とかも食べさせてあげれるし
旦那さんには絶対かほの家ならバレないしってさ!」
なるほど・・・・
かほはよしきを試してみることにした。
彼女をかくまうようになって最初の日曜日
よしきはかほに会いに来た。
かほは祥子に言われた通り
よしきの反応を伺うように言った。
「ねぇ、その彼女…
私が預かろうか?
女同士の方が彼女も安心だし
ほら、ご飯とかも作ってあげられるし。
彼女さえ大丈夫なら私は全然OKだよ。
私も一緒に力になってあげたいし…」
白々しく言う自分を
嫌な女だなぁ…
とつくづく思いながら
どんな言葉で切り返して来るか、かほは楽しみに待った。
「それなら助かるよ。彼女に聞いてみる」
そんな言葉も少しは期待していた・・・・
馬鹿なかほ・・・
不信感を抱きながらも
どこかでよしきを信じていたかった。
だが、やはりよしきの答は思った通りだった。