Tears〜硝子細工の天使〜
‡隠された事情‡
かほは泣き崩れた。
「ごめんなさい…
ごめんなさい・・・・・
でも悔しかったの。
悔しくて悔しくて仕方なかったの。
どうしても許せなかったの!」
「…わかるよ
すごくわかるよ・・・
だから僕は責めないし
何されても仕方ないことだと思ってたよ」
「私が一人でこんなに辛い思いをしてるのに
二人は仲良くやってるかと思うと、いたたまれなかったの」
泣きじゃくるかほに
よしきはため息交じりに言った。
「仲良く?
ホントにそう思ったのか?
フッ…そんなわけないだろ」
調子いいこと言わないで!
そんなこと信じられるわけないじゃない!
かほはどうしてもよしきの言葉が信じられなかった。