Tears〜硝子細工の天使〜
「…それに、俺は早く子供が欲しかったから
結婚して半年位は頑張ったよ。
…でも…ダメだった……
病院へ行こうって説得しても、行きたがらない。
アイツはあんまり子供が好きじゃないから、どうでもいいって…
そしたらね…
……アイツ・・・・
子宮の奇形だか、なんかで、子供を産めない体だったんだよ。
ショックだったなぁ…
母親もそれを知っていたのに
結婚するって時に言わないんだよ?
もちろんアイツも俺には内緒にしてた・・・・
ガックリしたよ。
そんな大事なこと、言わないなんて…。
なんの為に半年頑張ってきたかと思うと
しばらく俺立ち直れなかったもんな…」
俯いたまま、よしきは泣きそうな顔で話続けた。
かほは瞼を閉じ、それを黙って聞いた。