Tears〜硝子細工の天使〜
「ごもっともだ。
それに関しては弁解できないよ。
でもね、どっちも取れなかったんだ…
迷ってたんだ。
君が本当に離婚するとは思えなかった。
旦那さんとうまくいってないから、気晴らししてるだけじゃないかとか。
それにね・・・・
実は僕すごくショックだったんだ。
かほと結婚して、子供をもうけれる。
かほとなら、子育ても楽しいだろうって思ってた。
かほに子供がいることは、全然気にならなかったけど…
年齢を知った時どれだけショックだったかわかる?」
かほは一瞬絶句した。
「…そんな…あの時許してくれたんじゃなかったの?」
かほがやっとの思いで尋ねると
「かほちゃんが勇気を出して言ってくれたんだよ?
それなのに責めれるわけないだろ?」
何も言えなかった・・・・・
自分だけが苦しい思いをし
傷ついているだけかと思っていた。
だが知らず知らずのうちに
自分もよしきを傷つけていたことに初めて気付き
よしきの非ばかり責めていたことを恥じた。