Tears〜硝子細工の天使〜
‡孤独‡
ところが、母親の容体が悪くなるたび
あおいがよしきのところへ逃げ込んでくる回数が多くなった。
そんな時は淋しく、哀しく、切なく…
例えようのない孤独感と屈辱感を感じた。
本当に別れられるんだろうか…?
本当に自分は愛されているのだろうか…?
いつまでこんな関係が続くんだろう…?
不安でいたたまれなく
気が狂いそうなほどの嫉妬に、焼け付きそうなりながらも
ただ、あおいが帰るのをじっと待つしかなかった。
よしきとまた会える…
そんな目先のことしか考えていなかった甘い自分が、憎らしかった。
こんなにも辛く苦しい思いを味わうとは……。
悔しくて、わざと夜にメールをしたり、電話をしたり…
そんな意地悪な行為を試みる、えげつない自分に腹が立ったりもした。
しかし、なんとも、あおいがいる時には
よしきは身動きもできない状態だった。