Tears〜硝子細工の天使〜
女ばかりで後は子供しか居ない職場。
通勤は車・・・・
そんなかほに出会いといったら、出会い系に頼る他なかった。
かほはよしきに当てつけるように、必死になって相手を探し求めた。
いつか…
いつか……
私の方から振ってやるんだ……!!
愛しているのに、憎い。
別れたくないのに、現状から逃げ楽になりたい…
「私はベストワンじゃなくて、オンリーワンでいたいの。
いくらよしきが私を好きでいてくれても、あおいさんが居る以上、オンリーワンにはなれないのよ!
それがもう耐えられないの……!」
何度もこんなやり取りが交わされていた。
痛いほどかほの気持ちを理解していたよしきは
どうすることもできないジレンマと闘っていた。
よしきが祥子と電話で話す機会も増えていた。
よしきなりに、どうしたらかほの気持ちを汲み取り、これ以上傷つけないか…
努力してくれていたのも事実。
祥子からよしきの気持ちを聞かされる度
よしきの苦悩を理解しようとしても素直に受け取れず
かほの心は崩壊寸前だった。
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