Tears〜硝子細工の天使〜
‡二人の男‡
いつしかよしきと再び会うようになってしまっていた。
意志の弱さなのか
自然の成り行きなのか
それとも何かの因縁でもあるのか…?
何故二人は何度も同じことを繰り返すのだろう。
何故求め合うのだろう…
今度ばかりは、かほの心に余裕があった。
クリスマスも正月も淋しくない。
秀人がいれば、よしきと会えないことなど苦にならない。
週末は必ず秀人と一緒に過ごしていた。
そのせいか、よしきに我が儘を言って困らせたり
不機嫌になってあれこれ問い詰めることも無い。
そんなかほの異変に気付かないよしきではないはずだった。