Tears〜硝子細工の天使〜

そのあと二人は

しばらくウィンドーショッピングを楽しんだ。



平日の昼間

金髪に黒いスーツを着た若い男と

明らかに年上だと思われる派手な女のカップルは

すれ違う人の目を引いた。



視線を感じると、それが快感だった。



《私は世界一幸せな女かもしれない…》



同年代の主婦たちは

生活感を漂わせながら通り過ぎてゆく。


少しばかり、優越感を感じた。



かほは自分がまだ人の妻であること

また、母であることを忘れ

よしきとの恋に夢中になっていった・・・・・
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