Tears〜硝子細工の天使〜
よしきの理想のカタチ…
それは束縛し合わない関係
お互いを尊重し、対等でいること……。
かほは心の中で
まだ夫のことを清算していないこと
子供がいて、ゆっくり時間が取れないこと
かなり歳上だということ…
そんなことに負い目を感じていた。
だから、下手な嫉妬や束縛など、したくてもできなかった。
《大人の女が好き…》
よしきのその言葉に応えようと、無理をしている自分がいた。
初めは
「可愛いっ!
俺、女を可愛いと思ったこと始めて。
ツレらが、女は可愛い方がいいって言うのが、やっとわかったよ」
と喜んでいたよしきも
段々慣れてくるにつけ
「かほちゃん、僕は大人の女性と恋愛してるんだよ。
高校生みたいなこと言わないで…」
と呆れた顔で言われることもあった。
確かに
恋愛などとぅに忘れていたかほは
青春時代に戻ってしまったかのように
はしゃいでいたし
《恋する乙女》
そのものだった…。
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