Tears〜硝子細工の天使〜
あまりに突然のことに、かほはひどく動揺した。
この時ばかりは、すっかり母であることを忘れ
ひたすら泣き続けた……
気が狂いそうだった。
信じられなかった。
私が何したの?
嫉妬するのはいけないこと?
一緒に居られる時間が
限られてるからこそ
一緒にいる時くらい
二人の時間を楽しみたい…
そう思うのは、わがままなこと??
危険を冒して会いに行っても
ひたすら何時間も一人ゲームに夢中になり
ほったらかされたかと思うと
さっさと寝てしまう…
それを責めると
「僕の自由な時間に、かほちゃんが来てるんだから
何しててもいいじゃない」
よしきは悪びれもせず言った。
それを淋しい…と感じるのは
心が狭いから??
何故こんなに
独りよがりで
冷たいことが言えるの?
どうしてこんなに
変わっちゃったの?
もう何が何だか
かほには解らず…
別れの現実を
受け止められずにいた。