Tears〜硝子細工の天使〜
‡再会‡
数週間経った真夜中…
かほのもとに、思いがけずよしきからメールが届いた。
『かほちゃんの体が惜しいのかもしれない…』
二人の《相性》はものすごくよかった。
お互いいつもめくるめく快感に身をゆだね
至福のひとときを味わった。
心も身体も完全に満たされていた…
体が惜しい…か・・・・・
複雑な思いだった。
それだけ??なの?
返事に困った。
『淋しいの?』
一言返すのが精一杯だった。
『淋しくないと言えば嘘になるかな』
『今から行こうか?』
『いや、いいよ』
かほはすぐにでも飛んで行きたかった。
顔が見たかった。
抱きしめてもらいたかった…
そして…
もう一度やり直したかった。
よしきがいない人生は
真っ暗闇の中
手探りで歩いているようで
希望も光も何も見えなかった。
それだけかほの心は
よしきの存在で大きく占められていた。