奏彩る‐sou irodoru‐
月光夜
“弱虫”からかう口調
温かい指先
残り香に酔いしれる
何処が?悪口も
容易く言えるぐらいなのに
最後には好き
春の夜
残像を抱いて桜に重ねた
彩った照れくさい色も
淡く重なっていく
伝えられないよね
そんな覚悟はないから
触れた刹那に背ける顔
肝心な事わかってくれない
拗ねてみたり
反抗も簡単に懐柔
離れたくない
呼吸萎んでいく癖に
此を恋にしたくない
春の月
届く光で映し出した
重ならない人影が二つ
淡く溶けていく
交わされる冗談
そのままでいい
嘆いてなんかいないから
春の夢
投影された想いがいつか
思い出になればいい
君と私 刻んでいく