王国ファンタジア【氷眼の民】

「だがこれで一族復興への駒は揃った」


大長老は蓄えた顎鬚を擦る。


氷蒼の瞳には、野望に満ちた光が灯っている。


「氷眼の民の力を国中にアピールし、かつての栄光を取り戻す。上手く行けば悪魔の子も始末でき一石二鳥じゃ」


高らかに笑う大長老。


その笑い声を背中に聞きながら、レオンは旅の支度を進めるのだった。



< 10 / 22 >

この作品をシェア

pagetop