かんけりっ!
おおお。とまるでスーパーサイヤ的な何かになろうとしてるのか中腰で気合いをいれる。
というか「本気を見せてやる」ってあれでまだ本気じゃないのかよ。
正直、僕なんかが相手になるわけない。
ならばする事は一つ。
「僕は缶を踏む!!」
「あ、待てコラ!!」
再び走り始めたが今度は僕が前だ。
昔から足には自信があるんだ。いくら相手がサッカー部の主将だって、簡単には負けない!!
「甘いぞガキ!!」
「な!?」
は、速い!!
さっきの速度とは段違いに速い!!
「追う者と追われる者。いつだって強いのは追う者なんだよ!!」
そんな直接的な意味だったっけ!?
「それに、言ったはずだ。本気を見せてやる。とな!!」
グン。と更に加速する【勇者】。
そんな、まさか僕が抜かれるだなんて!!