かんけりっ!
★最終章 【終者】
触手の季節
★ ★ ★
「触手の、季節だね」
僕の目の前の席に逆向きに座る女生徒。
茜子がそんな最高にファンキーな事を呟いたが僕はシカトする事にした。
ていうかなんだその触手の季節って。
「知らないの?もうすぐ発売なんだよ。『触手の季節』」
あぁ。なんだ。またいつものエロゲーの話か。
「ふふ。今回の触手はスゴいよ?」
いや、学校で触手触手と騒ぐお前の方が遥かにスゴいよ。
なんだったら僕の知り合いだと思われたくないくらいスゴいよ。
むしろキモイ。
「今回はなんとヒロインが触手なんだよ!?」
どうしよう。クソゲーの予感しかしない。
ヒロインが触手ってゲームとして成り立つのか?
企画段階でそれについては不安視しなかったのか?